アロマセラピーによって卵巣や子宮の病気を治すことはできませんが、女性ホルモンと同じ働きをする精油を駆使することによって、不足しているホルモンを補い、ホルモンバランスを調整すれば不快な症状を解消することができます。私のクリニックでは内科と婦人科の治療を行っており、患者さんの九割は女性です。患者さんの年齢は十〜八十代までと幅広く、抱えている病気もさまざまですが、アロマセラピーは更年期障害や月経前緊張症、月経困難症の改善に優れた効果を発揮しています。更年期障害の治療として、ホルモン補充療法を受けるのが難しい人や抵抗感のある人は、アロマセラピーを積極的に活用するといいでしょう。効果的なアロマセラピーの方法については後述します。効果の現れ方には個人差がありますが、アロママッサージを行ったその日のうちに月経痛が解消したというケースは少なくありません。体調が悪いときに自分でケアでき、心地よい香りに包まれて心身ともにリラックスできるアロマセラピーは、患者さんたちにたいへん好評です。最近では、二十〜三十代の若い人に、更年期のような不定愁訴を訴えるケースが少なくありません。生活に変化の多いこの年代はストレスの影響を受けやすく、検査をしても異常四はないものの、頭痛や腹痛、不眠、ほてり、月経不順などの不快な症状を訴えます。これは、数値に現れないほど微妙なホルモンの乱れが起こっているからだと考えられます。アロマセラピーはこのような場合にもひじょうに有効で、すみやかに症状を解消します。女性ホルモン様の作用を持つ精油には通経(月経を起こす)作用のあるものもあります。妊娠の可能性がある人や妊娠している人は、主治医と相談のうえアロマセラピーを行ってください。
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